男の着物専門店を長く運営して多くのお客さまの着物を扱う中で
茶道用の着物と茶道用の袴を探しているお客様の割合は多いです。
今回は茶道用のお召着物と茶道用の袴についてお話します。
お召着物
男性が茶道用に着用するのは絹の着物でお召という着物になります。
茶道を始めたばかりの方や練習用としてお召以外の着物から始めるのも選択肢の一つです。
当店は通常では珍しいような柄物の男お召も用意していますが、
やはり茶道用として好まれるのは無地や細縞などシンプルでシックなお召です。
1着目ならほとんどの方が無地をお買い求めになります。
男の着物の世界はある意味シンプルで「絹の着物」の中で大きく分けると
「紬」と「お召」になります。
・紬もお召も糸の段階から先に染めてある絹糸を使って織る先染めの着物です。
この先染の着物のことを「織りの着物」という言い方もします。
お召は節のある紬糸を使わないで生糸だけで織っていきます。
その中でも代表的なお召は生地の表面がシボシボしていてフォーマル感のある着物です。
後から染めている着物に比べて生地にしっかりと張りがあります。
生地に張りがありますので畳んだりするときも扱いやすく着るときも生地にコシがあるので着やすいです。
染の着物
小紋など縮緬の生地から作る着物は反物になってから染めるので「染の着物」や「柔らか物」と言われています。
これらは生地が柔らかくテロンとしていますので腰に角帯だけを締める男着物では着崩れしやすいです。
もう一つ言うと、生地が下に垂れるのでお召などの織りの着物と同じ身丈で作ると
長く感じるといいますか、実際に来た時の丈が長くなってしまうので少し注意が必要です。
染めの着物は先染めの着物に比べて着崩れしやすいという意味で着ずらいのですが、羽織だと着崩れもないので「染の着物」は羽織にして「織りの着物」は着物にするのはいいアイディアです。
お召と小紋は上品な着物ですから茶道以外でもかしこまった場所やフォーマル寄りの場所でも活躍できる着物になります。
袴
茶道用の袴は絹の無地か縞をお勧めしています。
茶道を始めたばかりの方や練習用としてであればシルクウールやウール、ポリエステルなども選択肢に入ると思います。
ほとんどのお客様が馬乗り袴というズボンのようなタイプの形でお作りしています。馬乗り以外の形は行灯(あんどん)袴というスカートタイプもあります。
「無地の袴」と「縞の袴」がありますが、お召着物に合わせるなら無地の袴のほうがお薦めです。黒紋付には縞の袴を合わせるのは一般的です。
お召も黒紋付も両方着用する方で、袴を一反選ぶのなら縞の袴を選んでください。
そうすれば無地お召と黒紋付の両方の着物に合わせることができます。
まとめ
当店では今まで多くの茶道関係のお客様に着物袴を納めさせていただいています。
ご自分ですべてを調べようとしても分かりずらいことも多いと思います。
それから実物を見て触らないとイメージもわかないですよね。
男性が茶道用で使う着物、袴は一通り店内に在庫がありますので、
いつでもご来店いただければ見て触って実物を確かめながら相談することが出来ます。
ということで店にも気軽に寄ってください〜