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男着物専門店20年の歩み|増やしてきた選択肢

2025年10月09日

業界経験ゼロの私が20年前に男の着物専門店をスタートした頃は、
今のように「男の着物専門店」を名乗るお店はほとんどありませんでした。
そしてお店も無いがお客様もとても少ない時代でした。

最初はリサイクル着物中心にスタート

ところが男物のリサイクルは数も少なく、裄が短いなどのサイズの難しさもあり、なかなかお客様のご要望に応えきれない現実もありました。
ただ私としてはそこで高級品を含める多くの着物を見て触って測ってを繰り返したことで着物に対する目利きができるようになりました。

次に取り入れていったのが仕立て上がりの着物、そして反物へ

仕立て上がりの着物となると、どうしてもポリエステルや浴衣が中心で素材の良いものがあまりありませんでした。
そこで私は、もっと心地よく、普段から使えるものをと考え、紬や木綿、麻などのの反物を少しずつ扱うようになりました。
オーダースーツを売ってきた経験を活かして自分なりの男性着物サイズを考え反物の量もふやしていきました。

それから「改まった場にふさわしいものを」とか「茶道用とか」という声が少しずつ増えていきお召や袴の反物も揃えるようになってさらに裾野を広げていきました。
これらはすべて、一人ひとりのお客様と向き合い、会話を重ね、生地を確認してサイズを考えて納品し、着ていただいた感想を確認しながら
「よし、これなら大丈夫だ」と一歩ずつ積み重ねてきた結果です。

男着物の反物が並ぶ|紬・木綿・お召・袴など豊富な種類

そうして20年

このように「男着物」だけに特化して積み重ねてきた知識と経験があります。ですから仕立て上がり着物も既製品も反物からのお仕立てもできるということが私の店ならではの強みになっています。

今では、超高級品を除けば大体のものが揃えられるお店になっています。
付加価値が高い商品は百貨店や専門店にお任せしますが、そうではない多くの男着物は、2店舗体制の「男の着物たけもと」と「男の着物たけもと銀座1丁目店」で選んでいただけるのではないかと考えています。